風が吹いています。
私たちには風が霧をかきわけた一瞬だけ向こう側が見えます。私たちが風そのものに如意に触れることはできなません。風の吹いたその時に向こうの景色がチリッとして見えるだけです。
けれどもたまに、その風がどんなふうに吹いているのかを分かっていて、自由に風に乗れちゃって、自在に向こう側へ飛んで行ってしまう、それはそれは美しい人がいて そういう人を詩人と呼びます。羨ましいな。