2009-11-12 ほーさい 蟻が出ぬやうになつた蟻の穴 咳をしても一人 墓の裏に廻る 足のうら洗えば白くなる 肉がやせてくる太い骨である いれものがない両手でうける 考えごとをしている田螺が歩いている こんなよい月を一人で見て寝る 一人の道が暮れて来た 春の山の後ろから煙が出だした(辞世)